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昨今、様々な病気および疾患に対する治療として水素の効果に大きな注目が集まっています。
それは水素には活性酸素を除去する効果が認められているためです。
活性酸素は動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、がん、アトピー性皮膚炎、糖尿病などに関係すると考えられているため、将来的にはそれらの病気に対して水素を用いた治療が本格化するかもしれません。
今回の記事では、水素治療について紹介します。
水素とは
水素は最も質量の小さな原子であり、身の回りに当然に存在しているものです。
水素は私たちの体の中でも発生しています。
人間の中にある腸内細菌は活動の過程で水素を産生しています。そのため人間の体の中には微量でありながら一定の割合で水素が存在しているのです。
ただそれらの水素のほとんどは腸内で発生し、肝臓、心臓、肺を通る形で呼吸によって体外に排出されます。
そのため、それら以外の臓器や細胞は日常的に水素と触れ合う環境にありません。
つまり腸内細菌が産生した水素については、体内で恩恵を得ることができる箇所は限られているのです。
水素の治療
活性酸素とは人の体内において、電子を一つ失った不安定な酸素です。
そのため活性酸素は他の物質から電子を奪う性質があります。
電子を奪われたのが肌の細胞であれば、肌の新陳代謝機能が低下して老化につながります。
また電子を奪われたのが血管や臓器の細胞であれば、動脈硬化やがんなどの各種の病気につながる恐れが出てきます。
では、なぜ水素には活性酸素を除去する効果があるのでしょうか。
水素は原子核の周りを1つの電子が周回する形で構成されています。
水素はこの1つの電子を活性酸素に与えることで、活性酸素を安定させることができるためです。
つまり水素には活性酸素が他の物質から電子を奪うのを防ぐ力があるのです。
これが各種の病気や疾患に対しての効果が期待されている水素の力です。
他の抗酸化物質と比較して水素は質量が小さいため一度に多くを摂取しやすく、また細胞膜を透過しやすいところに特徴があります。
このように現在、水素を用いた水素治療が多方面で大きく期待されています。
水素の治療の紹介
ここまでみてきたように、水素は体中にいき渡らせてこそ効果が期待できます。
そこで現在は以下のように様々な水素治療が存在します。
水素点滴
水素点滴は生食水に水素を溶け込ませたものを点滴によって体内に投与するものです。
そのため血管に水素が十分に行き渡る効果が期待できます。
血管が活性酸素によりダメージを受けると、柔軟性を失う恐れがあり、それが動脈硬化などのリスクとなります。
水素注射
水素点滴が血管に水素を流し込むのに対し、水素点滴は筋肉に水素を注射します。
水素には活性酸素の除去作用のみならず、炎症をおさえる効果、鎮痛効果、血行改善効果が期待されています。
そのため筋肉に局所注射することで、目的の部位にピンポイントで水素の効果を与えることができます。
水素サプリ
水素サプリは水素イオンをカプセルに封じ込め、それを服用するものです。
つまり、胃に直接水素の力を取り込むことができます。
また水素サプリは手軽に利用できる点にも特徴があります。
水素点滴や水素注射と違い、自宅で簡単に飲むことができるためです。
水素クリーム
水素クリームはワセリンのベースに、水分と反応して水素を発生させる成分が含まれています。
それを肌に塗ることで肌にある水分とクリームが反応し、水素が肌に作用します。
水素には活性酸素を除去する効果以外に、鎮痛作用や抗炎症作用があるため、アトピー性皮膚炎などの肌疾患への効果が期待できます。
水素吸入
水素吸入は気体の水素を直接鼻腔から吸入するものです。
吸入時間はクリニックなどにより異なりますが、一般的に1時間~2時間かけて吸入を行います。
自然に呼吸しながら吸入を続けることができるので、吸入中は音楽を聴いたり、読書を行ったりすることができます。
このように水素の活性酸素を除去する働きは様々な疾患および病気への効果が期待されています。また水素には抗炎症作用や鎮痛作用があるため、水素の使用から日常の中で幅広いメリットを得ることができるでしょう。
水素は拡散する力が強いため特定の部位に水素の効果を得たいのであれば、あなたに合った治療方法を選ぶ必要があります。水素を用いた治療には様々なものがあるので、あなたの目的に合ったものを探してみてください。